『センスは知識からはじまる』を読んで

著者は水野学さん。

以前ブランディングの著書を読ませてもらった。

そのときにやたらと本書の引用があり、気になっていた。

正月で暇な時に立ち寄った書店で見つけたので読むことにした。

 

さまざまな学びがあった。「センス」という抽象的なものが論理的に説明されていた。

 

①説得力が高い=精度が高い

豊富な知識により多角的な観点を持ち、いろいろな面からある物事に対して意見をすることができる。何を言うかより、誰が言うかが大切である理由がよくわかった。自分が発言する際、自分が一番説得力を持って話せることはなんなのかを考えてみたい。自分が何に詳しいのか知ってもらう必要もありそう。

 

②大人になっていく過程で起こる、芸術との訣別

受験などによって、美術や音楽の優先順位が下がることにより、芸術が手の届かないものになる。

激しく同意した。

 

③みんなが「へぇー」と思うものは「ありそうでなかったもの」

今あるものの延長線上にありながら画期的に異なっているもの。それを作るためには、過去のことも知らなければならない。難しい。どこに違いを生み出すか、難しい。

 

④センスの最大の敵は主観性。客観情報を求めるべし

好き嫌いは主観。ものごとを最適化するには、膨大な知識の集積が必要。

この書籍の肝であろう。センスとは、様々な知識を集積することにより「物事を最適化する能力」。

 

⑤シズル=そのものらしさ

語源は「肉がジュージュー焼けるさま」

 

⑥「精度の時代だ」「デザインは細部に宿る」

細部へのこだわりがよいデザイン・ブランドを生む

 

⑦「ここにある本の数の分だけ人の考え方がある」

この文章は自分が日頃から思っていること。あまりにもそのまま書いてあり、同じ考えの人がいたもんだと思った。