『センスは知識からはじまる』を読んで

著者は水野学さん。

以前ブランディングの著書を読ませてもらった。

そのときにやたらと本書の引用があり、気になっていた。

正月で暇な時に立ち寄った書店で見つけたので読むことにした。

 

さまざまな学びがあった。「センス」という抽象的なものが論理的に説明されていた。

 

①説得力が高い=精度が高い

豊富な知識により多角的な観点を持ち、いろいろな面からある物事に対して意見をすることができる。何を言うかより、誰が言うかが大切である理由がよくわかった。自分が発言する際、自分が一番説得力を持って話せることはなんなのかを考えてみたい。自分が何に詳しいのか知ってもらう必要もありそう。

 

②大人になっていく過程で起こる、芸術との訣別

受験などによって、美術や音楽の優先順位が下がることにより、芸術が手の届かないものになる。

激しく同意した。

 

③みんなが「へぇー」と思うものは「ありそうでなかったもの」

今あるものの延長線上にありながら画期的に異なっているもの。それを作るためには、過去のことも知らなければならない。難しい。どこに違いを生み出すか、難しい。

 

④センスの最大の敵は主観性。客観情報を求めるべし

好き嫌いは主観。ものごとを最適化するには、膨大な知識の集積が必要。

この書籍の肝であろう。センスとは、様々な知識を集積することにより「物事を最適化する能力」。

 

⑤シズル=そのものらしさ

語源は「肉がジュージュー焼けるさま」

 

⑥「精度の時代だ」「デザインは細部に宿る」

細部へのこだわりがよいデザイン・ブランドを生む

 

⑦「ここにある本の数の分だけ人の考え方がある」

この文章は自分が日頃から思っていること。あまりにもそのまま書いてあり、同じ考えの人がいたもんだと思った。

 

 

 

「匿名建設コロシアム」に行ってきた

建設業界の社長10人と学生100人が、業界の実情について議論を交わすことを目的としたこのイベント。

 

高校の友達に誘われ、就活のことも意識し始めていた僕は参加してみることに。

会場に着くまでさっぱり中身が分からず、このイベントは大丈夫なのかと不安に思っていた。

 

始まってみれば社長10人対学生30人。広告に費やすお金は無かったのかな?

 

中小企業の社長たちがズバズバと本音をさらけ出し、それは僕の思っていたイメージを大きく変えるものであった。

社長の年収、建設業界はやっぱりブラック?などといったディープな質問にも本音で答えてくれた。

親の影響もあってか大企業志向だった僕は中小も悪くないな、むしろいいんじゃないかなと思えた。小規模の方が「この仕事は自分が手掛けた」という自覚、満足感を味わえそうだ。大企業のコマになるのも癪に障る。

 

十人の剣闘士の中に、僕が通う大学の卒業生が一人いた。

懇親会でその社長と話す機会があった。もちろん他の社長よりは会話のネタもあったし、若干気にかけてはくれたという印象がある。もう一歩踏み込んで自分を売り出せばコネクションというものが作れたりするのだろう。

 

働くってどういうことなのだろうと疑問に思っていた僕にとって、意義のあるイベントであったと思う。

『なるべく働きたくない人のためのお金の話』を読んで

最近常々、働くってなんだろう、幸せってなんだろうと考えてしまっている。なにかヒントになることがあるかもしれないと思い手にとった一冊。

 

自分の幸せとはなにか、自分にとって大切なことはなんなのか、を考えるヒントには多いになったと思う。なるほどと納得したことを以下に記しておく。

 

「社会や他人の『いいね!』を求めない」

ブログやSNSで情報を発信しなければ、「何も起こらない」。他人や社会の価値基準によって自分の生活の良し悪しが決められることはなく、自分の実感に従って生活をより良いものにしていける。明日、世間の価値基準が全く違うものになってしまったとして、自分の今の生活を続けるのかどうかを考えると、世間の価値基準に従っているのかどうか確認できる。自分自身の考え・価値観を大切にしようと思う。

 

「ネガティブな気持ちから行動に移すのをやめる」

焦りや不安といったネガティブな感情から行動を起こそうとすると、物事を多角的に見ることも、冷静な判断もできないので、決断は先送りにするべきなのだ。

どのような感情から行動を移そうとしているのか点検する「感情のスクリーニング」が大切。ネガティブな感情ならば、何も行動しないことが正解!

 

「ハッピーなお金の使い方」

同じお金の使い方をするならば、いかにしてより多くの人をハッピーにできるかを考える。お金は自分のため、自分で稼いだお金だから当たり前、と思っていた僕にとっては目からウロコだった。(生活に必要な分は仕送りしてもらっているのだが)

自分も含めて、人の幸せのためにお金を使いたいものである。

先日友人にものを借りたのだが、お礼にアイスと缶チューハイをあげた。こういうことであっているだろうか?笑

 

結論として、ただ漠然とお金を使うのではなく、自分の生活に必要なお金を吟味した上で、自分や他人の幸せのためにお金を使っていきたい。

ドラマ『フェイクニュース』を観て

NHKでやっていた北川景子主演、野木亜紀子脚本のドラマ「フェイクニュース」を観た。

 

情報に踊らされてはいけないなと思う。

ウェブメディアの言っていることを鵜呑みにしてはいけない。プレヴュー数を稼ぐための見出し、それだけをみて拡散する人たち。本当のことなんてどうでもいいと思ってる人がたくさんいて怖い。真実を見極める力がほしい。

 

最近ツイッターのトレンドが、診断メーカーか派手な見出しの記事ばかりだ。中身がなく、面白くない。もっと文化的な(?)ツイートはないものか。議論でも、お笑いでも、アートでもいい。そっちのほうが楽しいでしょう。僕はみんなの考えや価値観を覗きたい。

「いいね」の機能がなくなるという記事をみた。良質な議論を生むためだという。その方法が正しいのかは分からないが、改良されることを願う。

 

情報に踊らされてはいけない

『「売る」から、「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義』

ブランディングってなんだろう、商品が売れる条件ってなんだろうか、なんて考えていたときに見つけた一冊。

慶應義塾大学での講義をまとめた書であった。

 

Appleが成功したのは圧倒的に「かっこいい」から。洗練されたデザインのスマホ、ホームページだってかっこいい。その美意識に惹かれ、みなAppleを選ぶのだ。デザインの大切さを物語っている。

 

 

本書のまとめとして筆者は以下の3点をあげていた。

 

①センスとは、集積した知識をもとに最適化すること

センスは才能じゃない、だれでも身に着けられる

ハイキュー!!の及川も言ってたな「センスは磨くもの」

 

②世の中をあっと驚かせようとしてはいけない

奇をてらっても売れるとは限らない。「らしさ」を見極める

 

③ブランドは細部に宿る

ちいさなちいさなことの積み重ねによりブランドは出来上がる。広告、袋、店内の雰囲気、などなど。こだわりの意識が大切だ。

 

 

ブランディングとは少し外れる部分での学びは、プレゼンの仕方について。「自分を自分以上に見せようとしない」ということ。よい印象を与えようとすると緊張して空回り。ありのままでいいんだ、ありのままを見せることで結果につながるのだ。

 

これから社会に出ていくとき、自分をうまくブランディングしていきたいね

『「つながり」の進化生物学』を読んで

言語学には前々から興味を持っていた。なぜ人は言語を使うようになったのか、、期待を込めてこの本を手に取った。

 

明確な答えは得られなかったのだが、いくつか目から鱗な考え方に出会ったので、それらを記す。

 

ティンバーゲンの4つの質問

動物の行動を理解するためには、「メカニズム」「発達」「機能」「進化」という4つの問いかけをして、それに答えなければいけない。

これらの質問を使いこなせれば、思考の助けになってくれそうだ。

 

◯情報習慣病

生活習慣病をもじった言葉。人間はカロリーの取りすぎに対しての防衛機能を持っていない。昔は必要なかったからだ。そのため、自分の意思でカロリー摂取を制限しなければ、病気になってしまう。

SNSも同じである。カロリーを「つながり」に変換したらよい。現在TwitterInstagramなどSNSでつながることが容易になっている。人間はつながることの快感を欲するものであるため、延々とつながろうとしてしまう。結果として、SNSで長い時間を過ごし、他のことがなにもできなくなってしまうのだ。これを情報習慣病という。

 

◯座布団の法則

ものすごく狭い分野でいいから、世界の10本の指に入るくらい頑張ってみる。そうすると、周りも一緒に持ち上がる、そう、座布団みたいに。

狭い分野を探そうとするより、新しい分野作ってみてもいい。筆者は動物と歌とコンピュータが好きで、それら全部を勉強できる分野を作ってしまったそうだ。

自分だと、、、ちょっと考えてみよう。

 

 

『生き方はニーチェに聴け!』を読んで

働きたくないなぁ、仕事って何なんだろうと悩んでいたときに見つけた一冊。

自己実現の智恵を語ったニーチェ先生に生き方をご教授いただいた。

 

「創造することが人生の喜びだ」

買い物をするのではなく、自ら創造することにこそ人は喜びを覚える。

そこには失敗も成功もない

 

「幸福とは能力を発揮することだ」

能力と感性を存分に使うことこそ幸福である。テニスをしてすっきりするのもそう。

ゲームやマンガ、スポーツ観戦などして疑似的に幸福を感じようとしている。でもそれは錯覚に過ぎない。現実世界で能力を発揮したい。

 

「飽きるのは自分の成長が止まっているからだ」

周りが変化しなくとも、自分の価値観が変われば、周囲の見え方は変わり続ける。

すでに知っていることを深く見れるようになったり、別の角度でとらえられるようになったりもする。自分を成長させ続ければ、同じものを持っていても飽きることはない。

 

「人生はいつもランダムだ」

計画通りに、つまり観念に忠実に沿って物事が運ぶことは絶対にない

人生のランダム性は、理不尽でも不条理でもない。現実だからだ。

この点に関してはそういう考え方もあるのかと思った程度。その方が生きるのが楽であろうと思う。

 

この本からは生きることを少し教えてもらった気がする。これから

現実世界で自分が何をして、何を得るかが大切だ。